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BB-ADC-tlv320adc5140

 投稿者:ニャ  投稿日:2020年 8月24日(月)04時52分14秒
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  バーブラウンの4chADコンバータのデータシートを見た。

4chのADコンバータを使って2chのフローティングADコンバータを実現したそうで
ある。勿論4chモードとして使う事も出来る様である。

今から30年程前、我々ヤマハ(株)の研究部門では20ビットデジタルミキシングレコーダ
を開発していて、これに対応するADコンバータとしてAD2X、AD8Xを製品化した。我々は
デジタルフローティングADコンバータと呼んでいた。開発ターゲットスペックは100dB
以上のDR(ダイナミックレンジ)、S/Nで有ったが110dBを実現出来製品化に至った訳で
ある。

デジタルフローティングとはゲインの違うADコンバータを複数個用意してADコンバータ
の有効語長が最大になるゲインのADコンバータからデジタルデーダを出力して出力語長
を稼ぐ方法である。丁度AC電圧計の指示精度を上げる為、入力レンジをアッテネータで
調整するのと同じである。レンジの切り替えは浮動小数点のコンポーネント(指数)に
相当し、指示値はマンテッサ(仮数)に相当するのでフローティングADコンバータと呼
んでいる。

当時、CD(コンパクトディスク)を作る時、世界標準となっていたソニーのPCMレコーダ
PCM1630に搭載されていたADコンバータがBB(バーブラウン)のPCM75で当時最高のDR、
S/Nを実現していたがその値は90dB程であった。

我々のAD2X、AD8Xとも性能が20dBも改善されていたが最初は全く評価されず、特に日本
での評価は惨憺たる物で、製品も殆ど売れなかったと記憶している。

反対に海外では頗る高評価を戴いた。特にDGG(ドイツグラモホン)を筆頭に、沢山の人
が採用してくれCDの製作に貢献したと思っている。

殆ど忘れられていた技術であったがBBのデータシートを見乍ら、昔の事を色々思い出して
来て感慨深い物がある。色んな人の助けで良い仕事が出来たと今でも感謝している。

話は変わるが、このデジタルミキシングレコーダを完全に一揃い買ってくれた顧客1号は
オーム真理教団で有った。流石に理系のエリート学卒集団は技術が判っていると思ったも
のである。後に、あんな大それた事件を起こすとは思っても見なかったが、、。

最終的に、このデジタルフローティング技術は使用するADコンバータの性能改善に伴って
DR139.2dBを達成する事が出来た。之が実現出来たので当面の仕事は終えたと早めの退社
の至った次第である。

此の技術はヤマハのデジタルミキサーの最高峰PM1Dに採用されている。
 
 
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