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300BSMAの定期点検をしている。
テスト中に商用電源を減電圧時に出力ノイズが増える事が判った。当初メインAVRの
飽和電圧が疑われたが、結局フィラメントAVRの飽和電圧不足の様で各部の電圧をオ
シロスコープで見るとICのスペック内で電圧的には問題無い様である。もう一台のア
ンプは全く問題が無いのでICのバラツキが原因の様である。ハイブリッドICだから
もっとバラツキもましだ思ったが、、。
考えて見るとフィラメント用電源は当初搭載予定していた物が入手出来ず同じメーカー
の同一型番でサフィックスが違う物(元はVであったがPの物)を採用したが、之が不
運の始まりで当初、最初の通電開始時にフィラメントの温度が低い為抵抗値が低くIC
内部の電流リミッタが作動して電源が立ち上がらない様な不具合が有った。此の為電流
リミッタが働かない様にフィラメントに直列に抵抗を入れ、フィラメントが熱くなって
抵抗が正常値になった時に直列に入れた抵抗をショートする回路を追加した。
これは同一メーカーの同一型番、形状でサフィックス違いの為、以前使ってうまく行っ
ていた物と新しい物が同じ特性だと早合点したミスであるが定常スペックは全く同じカ
タログ仕様である。。回路が動かないのでよくよく資料を読み返して見ると新しく採用
した方は電流リミッタの動作マージンが少ないことが判明したが何故その様な仕様にし
たのか不明であったが今回、飽和電圧が大きいところを見ると内部チップの制御トラン
ジスタが以前の物に比べて小さい様である。
多分コストダウンの為だと思うがギリギリで使う場合等、此の様に馬脚を現す事が有る。
取り敢えず電源のケミコンの容量を増加してリップル電圧を少なくして凌ぐ事にした。
後、今回の減少が見付ったのはテストベンチの電源装置を変えた為、電源インピーダン
スの影響で出力電圧ピークが下がった事も原因の一つで有ると思われる。
写真(上)はアンプの外形写真、(下)は修正したプリント基板の画像である。
一応プリント基板を正常動作するICに修正して置いた。これだと追加回路も不要にな
る。
普段の商用電源が定常電源電圧での使用では全く問題は無い。
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